日本語能力試験(JLPT)N3の特徴と試験対策を解説!

今回は、JLPT(日本語能力試験)N3の試験内容と対策について、ご紹介します。

目次

N3の認定基準

 N3は、初級、初中級レベルのN5、N4と中級、中上級レベルのN2、N1レベルへの「橋渡し」のレベルだとされています。では、JLPTのN3とは具体的には、どんなレベルなのでしょうか。

 N3の認定基準は、「日常的な場面で使われる日本語をある程度理解することができる」レベルです。具体的には、日常生活の中で、よく見聞きする日本語の表現を理解することができ、まとまりのある文章や会話の概要を理解できるレベル、また、抽象的な表現や専門性の高い言葉などについても、やさしい表現に言い換えたり、写真などの視覚情報を加えたりすることによって理解できるレベルです。

問題の形式と内容

 N3の試験は、言語知識(文字・語彙)、言語知識(文法)・読解、聴解の3つの科目からなります。JLPTの問題形式は、すべて4択の選択問題です。

言語知識(文字・語彙)

  言語知識(文字・語彙)は30分間の試験で、漢字の読み方や表記、語彙の使い方や類義表現が問われます。

言語知識(文法)・読解

言語知識(文法)・読解の試験は70分間で実施されます。

文法は、助詞や接続詞、活用の形や文の構造などが問われます。また、文章の中の空欄があり、文章全体の流れを考えながら読み取り、適切な表現を選ぶ問題も出題されます。

読解では150字~550字程度の文章を読んで、内容に関する質問に答える問題や、広告やパンフレットなどから必要な情報を読み取る問題が出題されます。1つ下のレベル(N4)では350字程度までの文章だったのが、N3では、550字程度と、少し長めの文章が扱われるようになります。

聴解

 聴解の試験は40分間で行われます。

 まとまりのある会話などの音声を聞いて、内容について問われる問題や、イラストを見ながら、状況説明を聞きいて、適切な発話を選ぶ問題、質問などの短い発話を聞いて、適切な応答を選ぶ問題があります。

 N5、N4は、最初に質問文が流れ、必要な情報を聞き取る問題だけであったのに対して、N3からは、まとまりのあるテキスト(ニュースや説明など)を聞いてから、質問文が一度だけ流れるという形式の問題が増えます。

試験の合否

 JLPTは180点満点で、N3は3つの得点区分(言語知識、読解、聴解:各60点)で採点されます。合格するためには、総合得点が合格点以上であることと、それぞれの得点区分の基準点に達していることが条件です。

 N3は、総合得点が90点(合格点)以上であることと、それぞれの得点区分が19点(基準点)以上であることが合格の条件です。

対策

 ここまでで、N3の試験内容や形式についてご紹介しました。冒頭でもお伝えしたように、N3は初級レベルと中級レベルの「橋渡し」のレベルです。すなわち、「基礎的な日本語を理解することができる」N4から「幅広い場面で使われる日本語をある程度理解できる」N2への橋渡しのレベルです。では、N3に合格するためには、どんな対策が有効なのでしょうか。

 N3の合格を目指すためには、まずは日本語の基礎を確実なものにすることが大切です。N3は、「基礎的な日本語を理解することができる」N4の1つ上のレベルなので、日本語の基礎が理解できていることが前提です。日本語の基礎とは、初級で学習する、助詞の使い方や、動詞や形容詞などの活用の形などが挙げられます。N3は、こうした基礎を応用していくこととなります。

 初級レベルの文法事項を総復習してから、N3対策を行うことも効率の良い学習方法の1つと言えるでしょう。また、N3対策を行いながら、適宜、復習を行うというのも良いかもれません。

おすすめの参考書

ここでは、JLPT N3合格に向け、おすすめの参考書をご紹介します。

初級日本語を復習するための参考書

JLPT対策問題集(N3)

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